お知らせ

13.事業所の評価

皆さんは、介護保険サービスの事業所を選ぶときに何を基準にしますか。近くにある、近所の人が利用している、評判の良さなど、さまざまだと思います。
 介護護保険サービス事業所の評価事業として、地域密着型サービス(グループホームや小規模多機能型居宅介護など)には外部評価が義務付けられています。認知症グループホームの事業者団体が、質向上のために任意事業として取り組み、それを国が制度として2002年度から義務付けたものです。
 外部評価は「事業所の自己評価」をベースとして、「家族アンケート」と、外部評価機関(都道府県政令市が指定)の評価調査員が2人1組で訪問して行う「外部評価」、そして事業所が自ら行う「目標達成計画」で構成されます。これは良い点数を取るのが目的ではなく、事業所職員が全員で話し合い、自らの事業所の現状を客観的に評価し、外部評価員とともに確認し、事業所をより良くしていく作業が重要です。
 事業所は「評価結果」「目標達成計画」を事業所内で開示し、市町村に提出します。その内容は福祉医療機構ホームページ(WAM‐NET)でご覧になれます。
 ただ、制度の有用性は私も評価していますが、この外部評価だけではすっきりしません。一定の基準で客観的に行う評価も大切ですが、利用する人の評価も大切ではないでしょうか。今後は「ご利用者の評価」「ご家族の評価」を一般化して公表していく仕組みづくりの必要があると思います。
 ご利用者の声が施設の質を高めていく一番の近道だと思います。この連載でも以前書きましたが、ぜひ、いろんな施設を直接見て、雰囲気を感じ取り、目を肥やしていきましょう。施設も怖がらずにご利用者の評価を積極的に聞き、受け止めて公表し、自らの施設のサービスを高めていきましょう。